みなさんは、ごみ出し後にごみがどのように回収されているかご存知でしょうか。
ごみ出しって、家の中からごみを出しさえすれば終わりだと思われている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
お恥ずかしながら、筆者もごみ出しのその後を知らずに数十年暮らしてきました。
3年ほど前に、ごみ清掃芸人として活躍されているマシンガンズ滝沢さんの著書を読み、「これくらいいいでしょ」という軽い気持ちがごみ清掃員さんの安全を脅かす恐ろしさを知りました。
本記事では、滝沢さんの著書などを参考に、ごみ清掃員さんが安全かつスムーズにごみ回収するために気をつけなければならないマナーをまとめています。
記載している内容はごくごく当たり前のことかもしれませんが、ごみ出した後にどのようなトラブルがあるのかも含めて知っていただけますと幸いです。
- 1.自治体の分別ルールに従う
- 2.動物に荒らされない対策をする
- 3.燃えるごみの量は袋の8分目が目安
- 4.燃えるごみは水分を切ってから出す
- 5.雨の日のごみ出しはなるべく避ける
- 6.鋭利なものは梱包する
- 7.発火物は適切に処分する
- まとめ
1.自治体の分別ルールに従う
当たり前のことではありますが、自治体の分別ルールは必ず守りましょう。
日にちを間違えて出したり、回収できないものを置いているとごみ清掃員さんに回収してもらえません。
「このごみは収集できません」というシールが貼られ、ごみ置き場に放置されます。
沿道のiMac(? ディスプレイ?)。収集できませんシール貼られてる(そらそーだろ)。 pic.twitter.com/IZzzFy7eWF
— meursault (@yukilogue) 2020年9月20日
燃えるごみの中に瓶が混ざっていると、ごみ清掃員さんは長年の経験と勘でわかるそうです。
分類が不明瞭なときは、自治体へ問い合わせたり、ごみ回収アプリで確認したりしてみましょう。
2.動物に荒らされない対策をする
丁寧にごみを出しても、カラスやタヌキなどに荒らされてしまうと、周辺に一気にごみが散乱してしまいます。
ごみ置き場周辺にごみが散らかっている光景を見たことがある方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。
ごみ清掃員さんが回収時に片付けてくれることもありますが、時間がないのでそのまま放置されることも。
夜間に出さない、鳥よけを設置するといった基本的なルールを守ることは街の美観を守ることにもつながります。
おはようございます僕が、町内会長をしている国内のごみステーション見回りに行ってきました。特にこの場所は先週深夜にゴミを出しカラスが餌を取りに散乱してた場所であります。今回もおそらく深夜に出したものと思われます一部カラスが散乱したあとが見受けられます。皆さんルールを守って。#町内会 pic.twitter.com/rzGlhgyBJ3
— 八木のりお 元北九州市議会議員 (@cuoreyagi) 2021年5月24日
3.燃えるごみの量は袋の8分目が目安
燃えるごみは、一般的にパッカー車という種類のごみ収集車で回収されます。
パッカー車には回転板やプレス板という板がついていて、収集したごみを圧縮しています。
袋パンパンにごみを詰めてしまうと、パッカー車で圧縮する時に袋が破裂し中身が飛び出しやすくなります。
ごみ袋には少し余裕を持たせて8分目程度を目安として下さいね。
有料のごみ袋がもったいない!という気持ちはあると思いますが、詰め込み過ぎはごみ置き場周辺にごみが散乱する原因にもなりますので、ご注意いただければと思います。
ちなみに、燃えるごみの回収に使われているパッカー車の構造については、以下の動画がわかりやすいですよ。
4.燃えるごみは水分を切ってから出す
1.でもご紹介したように、燃えるごみは回収時に圧縮されます。
押しつぶされた袋の中に水分が入っていると、水分が周りに飛び散ることに。。
ごみ清掃員さんあるあるのエピソードに「ごみ汁が飛んでくる」というものがあります。
カレーだったり生ごみから出る水分だったりが、ゴミ収集中の清掃員にかかるわけです。
『ゴミ清掃員の日常』
— マシンガンズ滝沢 (@takizawa0914) 2021年11月11日
・ベテラン清掃員
「掛かったのが、カレーで助かったぜ〜」
滝沢清掃員
「どこが助かったんですか?全身カレーまみれっすよ」
ベテラン清掃員
「ごみ汁よりマシっしょ?」
滝沢清掃員
「……感覚麻痺してますよ」
(カレー爆発事件後の会話)#ゴミ清掃員の日常 pic.twitter.com/z4g7mCy8Qk
自分が清掃員の立場だったら・・・と思うと、見ず知らずの人の出したごみから出てくる得体の知れない液体が服や顔にかかるなんて、想像したくないですよね。
また、液体は燃えるごみを燃やす時の妨げにもなります。
燃えるごみとして出すものは、水分を切ってから出すが原則です。
具体的には、以下のような方法をとってみましょう。
・生ごみは水を切ってから出す
・生ごみベランダで乾燥させる
・コンポストを導入する
・液体類は下水に流す
5.雨の日のごみ出しはなるべく避ける
雨ぬれると水分量が多くなってしまいますし、実際に雨の中の回収作業は大変です。
屋根のないごみ置き場であれば雨の日のごみ出しは避けた方が良いといえるでしょう。
特に紙類は水を含むとかなり重くなってしまいます。
段ボールは紙に濡れるとリサイクルできなくなってしまいますし、重くてごみ清掃員さんが回収に苦労されているようです。
天候をみてごみ出しすることは、ごみ清掃員さんの負担を減らすことにつながります。
リフォーム物件の産廃回収🚛
— 🌟よろずや大福🌟代表 山室📦🎣便利屋&お家の片付け屋さん🌻神奈川県相模原市🚛 (@yorozuyadaifuku) 2021年4月18日
野ざらしなので雨で水分含んだ段ボールの重いこと重いこと😵💧 pic.twitter.com/A0JzMsYbh8
6.鋭利なものは梱包する
竹串・包丁やナイフ・割れたガラス・陶器類などは、回収時に清掃員さんが怪我をしないように梱包してからごみ出しするようにしましょう。
厚紙で包む・紙袋に入れるなど、家にあるものを工夫して包むようにしましょう。
竹串どうしようかなぁと思っていたところ、妻が壊れた小物入れを捨てるというので、こうやって捨てることにした。これで清掃員には刺さらない。 pic.twitter.com/vu0dd5mgCV
— マシンガンズ滝沢 (@takizawa0914) 2019年10月1日
7.発火物は適切に処分する
充電池・ライター・スプレー缶は適切に処分しないと、火災の原因となります。
とある自治体では1日1回以上、ごみ収集車か清掃工場で火災が発生しているという報告も上がっているようです。
特に小型家電に含まれるモバイルバッテリー原因の火災が増えているのだそう。
動画を見ていただければわかると思いますが、回収時の火災は本当に危険です!
ごみを出した本人が気づかないところで、重大な事故が発生しているんです。
清掃員さんの身の安全にも関わる重要な内容ですので、必ず自治体の指示に従ってごみ出しするようにしましょう。
まとめ
ごみ清掃員さん目線に立った時のごみ出しマナーについてまとめてみました。
ごみ出しをしたその先に、回収してくれている人がいることを考えながら、行動することが大切なのではないでしょうか。
ごみ清掃の現場を知るには、マシンガンズ滝沢さんの著書が持ってこいです。
ごみ回収の舞台裏が事細かに描写されていて、読み物としても面白いです。
まだ読んだことがないよ、という方はぜひ一度手に取っていただければと思います。