ゼロウェイスト・プラスチックフリーという思想の浸透により、パッケージごみを出さない量り売りが近年日本でも注目されつつありますよね。
量り売りサービスとは、商品を必要な分量だけ購入できるサービスのことです。
デパートのお惣菜やさんで見かける、100g単位で購入できるサラダなども量り売りですよね。
近年、パスタやドライフルーツといった乾物や、調味料・洗剤など液体物などが購入できる店舗が徐々に増えています。
ただ、一口に量り売りといっても、お店側が準備した使い捨てのプラスチックケース入れて量り売りするケースも多いです。
本サイトでは、ごみをなるべく少なくすることに焦点を当てているため、自分が準備したマイ容器に量り売りしてもらえるサービスに絞った内容としています。
マイ容器持参の量り売りサービスを使ったことがないけれど実際どうなの?
という方向けに、実際に量り売りサービスを利用してみて感じたメリット・デメリットをまとめておきますね。よろしければ参考として下さいね。
量り売りサービスのデメリット
1.量り売りサービス店がそもそも少ない
まだまだ店舗の数が少ないためで、特に地方エリアではデメリット以前にお試しすらできない状況です。
利用しようと思っても量り売りサービス店がそもそも住んでいるエリアにない、では利用しようと思ってもできないですよね。
日本でも、昭和40年代頃までは量り売りサービスが一般的でした。
しかし、軽くて丈夫で安価なプラスチックパッケージの登場により、量り売りサービスを利用できる店舗数は激減しました。
令和に入り、「エコ」に力を入れている地域や店舗で量り売りサービスが再び注目されつつあります。
量り売り店舗を知りたい方は、以下の記事を参考に探されてみて下さい。
【全国版】マイ容器持参で買い物できるゼロウェイストショップの探し方
曜日限定の店舗もあるので、事前に営業時間を確認されることをおすすめします。
2.量り売りで購入できるものの種類が少ない
イオンなどの何でも揃うスーパーのような規模で生活に必要なもの・食品類が全て量り売りできるお店はごく少数です。
筆者の知っている限りで一番量り売りしているものの種類が多いのは京都市内にあるゼロウェイストスーパー斗々屋さん。
洗剤や液体の調味料、粉類・お豆腐・乾物・お惣菜までマイ容器持参で必要な量を購入できます。
ただ、ここまでバリエーションの揃っている店舗は稀で、洗剤のみ、味噌のみ、パスタとナッツ・シリアル類に限定される、などが一般的。
必要なものを量り売りサービスを利用して揃えたい場合は、複数の店舗をはしごしなければなりません。
3.量と価格の関係がわかりづらい
量り売りのデメリットには量ってみないとどのくらいの量でいくらの価格になるかが体感的にわかりづらい点もあげられます。
何度か量り売りサービスを利用してみて、思っていたよりも量が少なかった(多かった)・思っていたよりも価格が高かった、と思ったことは多々あります。
何度も利用して慣れれば感覚が掴めるのですが、初めて購入する時は少しドキドキしますね。
以下の動画のように量り売り方法は店舗によってそれぞれです。
4.価格が割高に感じる
量り売りサービスの多くがオーガニックな品を扱っていたりするので、一般的なスーパーで購入するよりも価格が割高に感じます。
普段から業務スーパーなどを格安スーパーを利用している方が利用すると、一気に食費が跳ね上がる感覚となるかもしれません。
実際には、品質が同等のパッケージ入り商品と比較した場合、パッケージの費用分が割安購入できるケースも。
普段から素材にこだわった買い物をされている方だと、価格は同等・又は割安に感じられると思います。
5.購入に時間がかかる
パッケージ入りの商品を購入することと比較し、時間がかかってしまうのもデメリットといえます。
量り売りの流れは以下の通り。
- 商品を決める
- 必要な分だけ量る(店員さん又は自分で)
- パッケージに詰める
- レジで支払い
パッケージ入りの商品と比較すると、2・3の工程が増えますね。
時間に余裕があるときであれば気にならないかもしれませんが、急いでいる時は避けた方が良いでしょう。
6.店員さんとのコミュニケーションが必須
最近はセルフレジが普及し誰とも会話せずに商品を購入できる店舗もありますが、量り売りの場合は「どれくらいの量が必要か」と店員さんとの会話が発生します。
緊張しやすくあまり他人との会話を求めていない方にとっては、避けたいと思われてしまうかもしれません。
7.容器分の荷物が増える
マイ容器持参で量り売りサービスを利用する場合に限定すると、自宅からお店まで容器を運ぶ手間が発生します。
複数の商品を購入したいと思うと小分けで購入するための容器がより増えてしまいますね。
特に瓶やシリコンバッグ容器を複数使おうと容器だけでかなり重いです。
スーツケースに入れて持ち運ぶ・車に積んで移動するなど、工夫が必要です。
8.衛生面の管理が難しい
店舗側の課題となりますが、量り売りに使う機器などの消毒といった定期的なメンテナンスが必要です。
量り売り用のスコップをお客さん側が使う場合は、レストランのビュッフェのトングようなイメージで定期的に消毒などされているようです。
ここまで読まれた方は「マイ容器持参の量り売りってデメリットばっかりじゃないか」と思われるかもしれません。
ここからはメリットもご紹介していきますね。
量り売りサービスのメリット
1.必要な量だけ購入できる
量り売りの最大のメリットは、自分の必要な量を購入できる点です。
同じ商品でも、少しだけお試しで購入したい人もいれば、たくさん買っておきたい人もいますよね。
また一人暮らしと大家族でも必要な量は変わってきます。
パッケージ売りと違い、自分の状況に合わせて購入する量を調整できる点はうれしいですよね。
2.パッケージごみが出ない
量り売り商品を購入してからじわじわと気づくのが、パッケージごみが減るというメリットです。
パッケージ入りの商品は、中身がなくなったら買い替えの度にごみがでますよね。
しかし、マイ容器の量り売りでは一つの容器を使い続けるため容器のごみが出ません。
購入時には気づかないのですが、日々の暮らしの中で気づくメリットですね。
ごみが減り、資源を有効活用できるエコな買い物方法だといえます。
3.パッケージ代分が割安で購入できる
マイ容器持参で量り売りを利用する場合、パッケージ代分を安く購入なることもあります。
同じ商品を購入するのであれば、量り売りの方がお得な場合も。
お店にもよりますので、店頭で店員さんに確認されてみて下さいね。
4.詰め替えの手間が省ける
例えば、詰め替え用の洗剤やシャンプーを使っている方であれば、詰め替えパッケージからボトルへ中身を詰め替える手間が発生していますよね。
量り売りの場合は、店頭でボトルに直接中身を入れられるため、家に持ち帰ってそのまま使うことができます。
5.好みの容器で保管できる
パッケージで購入すると、たくさん印字されたカラフルなパッケージのものが家に溢れませんか?
マイ容器持参の量り売りを利用すれば、無地の容器など自分の好みの容器に商品を入れて保管できます。
ナチュラルで落ち着いた印象の容器に揃えれば、整然と並べて管理しやすくなりますよね。
マイ容器で保管することで、家の中がカフェのような少し落ち着いた雰囲気に近づきます。
6.買い物にワクワクする
量り売りはどうしても少し手間が発生してしまいますが、一方で自分で選んで量る体験にワクワクできるという精神面でのメリットがあるといえます。
平成を生きた世代には目新しい量り売りサービス。
何をどれくらい買うか考え、量り売りを体験すること自体が、テーマパークのアトラクションのように感じられます。
コンビニや一般的なスーパーでは味わえない体験です。
7.店員さんとの会話を楽しめる
パッケージ売りと違い、量り売りの場合は量る作業が必要になります。
店員さんが量ってくれることもあれば、自分で量ることも。
自分で量る際は店員さんに量り方を教えてもらいますよね。
店員さんが量ってくれる場合は、「〇〇を○○グラム下さい」といった会話の他「○○グラムはどのくらいの量になるのか」などと疑問点を確認するなど、通常の買い物よりも会話が増えます。
量り売りがきっかけで、店員さんとの会話が弾むこともあります。
量り売りは、効率性重視で機械化された買い物とは真逆の体験ができる場所です。
まとめ
今回はマイ容器持参で量り売りサービスを利用するメリット・デメリットについてまとめてみました。
古くて新しい量り売りサービス、気持ちや時間に余裕のあるタイミングで、ちょっとしたレジャー感覚だと思って体験されてみてはいかがでしょうか。
まだまだ店舗の数は少ないため、気になられた方は以下記事を参考に量り売りショップを探していただければと思います。
【全国版】マイ容器持参で買い物できるゼロウェイストショップの探し方
量り売りサービスを利用する際にも役立つ、繰り返し使用可能な容器をご紹介しておきますね。
使い勝手を考慮すると、保管時に自立するマチ付きのスタッシャー又はジップトップが便利です。
冷凍・電子レンジ・食洗機・湯煎にも使えるので、量り売りの利用のほか、冷凍食品の保存・解凍など幅広く使用できますよ。
他にも捨てない暮らしに関する記事を書いています。
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