捨てない暮らし研究所

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コンポストに入れてはいけないもの・分解に時間がかかるもの まとめ

こんにちは。捨てない暮らし研究所です。

今回はコンポストに入れてはいけないもの・分解に時間がかかるので投入に注意すべきものをまとめてみました。

コンポストを始めたいんだけれど、何に気をつければいいんだろう。

ごみを減らすゼロウェイストな暮らしをしたいから、なるべく多くのものをコンポストに入れて土に還したいな。

と考えられている方向けに、コンポストに投入できるもの、できないものをまとめてみました。

これからコンポストを始めようと考えられている方の参考としていただければうれしいです。

絶対に入れてはいけないもの

まずは、絶対に入れてはいけないものから。

分解されるまでに相当の時間を要するものや薬品などが使われている危険物が該当します。

ガラスびん

コンポスト 瓶 ガラス びん 投入できない

ガラスびんは自然界で分解されるのになんと100万年もかかるとされています。

地球史でいうと遠い人類の祖先、猿人のアウストラロピテクスが生きていた時代のガラスが、現代でやっと分解されるくらいの年月が必要なのだそう。ある意味絶望的な年数ですよね。

珪砂やソーダ灰、石灰石といった天然素材から作られるガラスですが、コンポストに入れても全く分解されません。

潔く諦めましょう。

 

プラスチック製品

コンポスト 投入できない ペットボトル プラスチック

プラスチック製品は分解されて細かくなるまでにかなりの時間を要します。

ペットボトルだと400年、釣り糸であれば600年もかかって分解し細かくなると考えられています。

薄くて軽いビニール袋ですら分解に10年〜20年の年月がかかるんです。

プラスチックは細かくなっても自然分解することなく何百年から何千年も地球上に残り続けるともいわれています。

また、プラスチックによっては製造される過程において人体によくない化学物質が添加されている場合も

ラップなども含め、コンポストへは絶対に投入しないようにしましょう。

【参考】海洋プラスチック問題について |WWFジャパン

 

金属類

アルミ缶 コンポスト投入できない

アルミ缶だと80〜200年、ブリキ缶で50年とされています。

そのほか、身の回りに溢れている金属類は自然環境に置いておいてもなかなか分解されない、ということは肌感覚でご理解いただけると思います。

生分解性プラスチックや竹でできた歯ブラシでも、ヘッドの毛先根本に金属が埋め込まれていることがあります。

投入前に一度分解し、確認するようにしましょう。

 

タバコ・化学薬品などの危険物

タバコ コンポスト 投入できない

人が食べて危険なものは、微生物の住むコンポストの環境としてもよくありません

タバコや化学薬品など人間が食べると有害なものは、コンポストの土に入れずに適切に処分しましょう。

ちなみにタバコにはプラスチックの成分も含まれています。

 

革製品

コンポスト 投入できない 革

革製品は自然界で分解されるまでに約50年間の時間を要します。

また、靴などに使われる本革には重金属系の工場薬品が使われていることが多く、中には毒性の強い六角クロムが検出されることも。

ちなみに、革製品は燃やすと有害物質が発生する可能性があるとして、火葬場への持ち込みは不可とされています。

近年は天然由来の素材のみを使った革も一部で開発されています。

【参考】やさしい革の約束

 

 

入れてもよいが分解されづらいもの

入れてもよいがなかなか分解されないものの共通点は、天然素材からできているけれど水分の含有量が少ないこと。

分解されづらいものをコンポストにどんどん投入する分解が進まず固形物だけが増えてしまうため、全体的なバランスを見ながら少量の投入にとどめておきましょう。

 

貝殻

古代遺跡から貝殻が捨てられていた貝塚が見つかることからも、貝殻そのままの形ではなかなか分解しないといえます。

筆者も貝殻そのままをコンポストに投入してみましたが、全く劣化する気配がありません。

ただ、ハンマーで叩いて砕いたり、細かく熱処理して分解したりしてコンポストに混ぜる方も中はいらっしゃいます。

貝殻は、手間さえ惜しまなければコンポストに入れることができるといえますね。

 

大きな骨

家庭で出やすい大きめの骨といえば、スペアリブや鳥の骨などが思い当たる方が多いのではないでしょうか。

大きな骨も分解に時間を要します。

入れてはいけない訳ではありませんが、投入した後は気長に構える気持ちの余裕が必要です。

分解されにくい骨ばかり次々に投入しているとコンポストの中が骨だらけになってしまいますので注意しましょう。

 

割り箸 コンポスト 投入できない

割り箸や爪楊枝、木の枝などは自然分解されるまでに数年かかるため、コンポストには不向きとされています。

体積を減らすために細かく刻んだり、チップにしたりもできますが、数多く投入するのは避けた方が無難でしょう。

なお、割り箸の残留化学物質が気になる方は、国産で薬剤不使用な割り箸のみに限定しておきましょう。

【参考】割り箸(竹箸・木製)中の残留化学物質の分析結果:(一社)農民連食品分析センター

 

コンポスト 投入できない 新聞紙 

紙は天然素材から作られているため、コンポストへ投入は可能といえます。

ただし、紙に印刷が施されている場合は植物性由来のインクが使われているかを確認してからにしましょう。

また、表面に光沢のある紙は基本プラスチックでコーティングされているためNGです。

エコやプラスチックフリーを推進するメーカー商品など、商品説明にコンポスト可と書かれているものであれば安心ですね。

ちなみに、新聞紙が自然界で分解されるまでの期間は約6週間程度

新聞紙には一般的に大豆由来のインクが使われているとされていますが、気になる方は新聞社さんへ直接問い合わせてみましょう。

コンポストの土を攪拌する際にペラペラの紙が邪魔になることも考えられますので、あまり多くの量を投入しないようにしましょう。

 

トウモロコシ・玉ねぎ・タケノコなどの外皮

水分を多く含まない植物の皮も分解には適しません。

実際に玉ねぎの皮をコンポストに入れた実験からは、解されるまでに半年以上はかかることがわかります↓

これらの皮はコンポストに投入してみてもよいですが、他の生ゴミの分解を妨げる可能性があると思っておきましょう。

 

ちなみに、一気に皮がごみになるとうもろこしの皮は、かつてはその丈夫さを生かしてワラジにも使われていたんだとか。

現代であれば、ラッピングのヒモに使ったり編んでコースターにしたりと発想次第でいろんなものに使えますよ。

 

トウモロコシの芯

トウモロコシの芯も分解されにくいものの一つです。

半年〜1年以上の長い期間を経て分解されていきます。

投入する際は、細かく切ってから入れるようにしましょう。

 

髪の毛

髪の毛はタンパク質からできているので土に還ります。

ただし、水分量が多くないため分解には時間がかかります。

 

自然素材100%の布

布も自然素材であれば、コンポストに投入できます。

細かく切って投入するようにしましょう。

 

生分解性プラスチック

生分解性プラスチックとは、微生物によって最終的にCO2と水に分解されるプラスチックのことです。

生分解性プラスチックは、有機性廃棄物と一緒に大型堆肥装置に投入すると短期間で分解するように設計されています。

よって温度・湿度・微生物などの条件が整わない家庭用コンポスト内には残り続ける可能性が高いといえます。

また、生分解性プラスチックでできた商品を扱っているエコショップでは商品を土に返すことを推奨されていません。

どうしてもコンポストに投入したい場合は実験だと割り切ってチャレンジしてみましょう。

【参考】生分解性プラスチック入門 – JBPA

 

まとめ

今回はコンポストに投入してはいけないもの・分解に時間がかかるものをまとめてみましたがいかがでしたでしょうか。

コンポストにチャレンジしてみたい、と思われている方の参考となればうれしいです。

 

ちなみにベランダに置けるサイズのコンポストは、ふるさと納税の返礼品にも設定されています。

コンポストを購入したい方は下の記事からご確認ください↓

 

【参考文献・H P】

 U.S. National Park Service; Mote Marine Lab, Sarasota, FL and “Garbage In, Garbage Out,” Audubon magazine, Sept/Oct 1998.)

 

プロジェクトAWARE - ゴミが分解されるまでにどれだけかかる? -

 

環境Q&A|EICネット